光と雫
「、、、、される、、、殺される、、、、、、、お父様、、、お母様が、、、、あの、、、お兄様に殺される、、、、」
雫は、そう吐き出すように言って、意識をなくした。
そのときの雫の言葉で、光は悟った。
アイツは、守良は本気で王と后を殺すつもりなのだと。
「晴雨!このままじゃ、アイツ本当に殺るみたいだわ。」
こんな動揺の仕方をしたのは初めてのことだった。
「!!」
目を見開き何も言わない晴雨に
「何か方法はないの?アイツを止めなくちゃ!!」
半ば叫ぶような形で晴雨に問いかけた。
「何か、、、、、、何か、、、、、何か、、、、、、、、、、、、、、入れ換え、、、、」
「?」
「これならいけるかもしれない!!何か、変わりになる物が、、、」
再び考え込む晴雨にこれから行動しようとしていることの概要が理解できないと
「どうするつもりなのよっ!!」
光が叫ぶ。
「王様とお后様を何かと入れ換えます。」
「できるの、、、、?」
「、、、、はい。ですが、それには何か身代わりのものが必要で、、、」
晴雨がそう言ったとたん、光は、雫の服の薄い布の部分に横にあった
先の尖った石で擦った。
びりぃぃ
と乾いた音が鳴って布が裂けた。
そして同様に二枚布を切り出した。
「これは?」
そして、晴雨にそれを差し出した。
「大丈夫です。」
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