光と雫
場所は変わって、アマダラ城。
王様と、そのお妃様は、お庭でのんびりお茶を飲んでいらしておいででした。
そこへ、王子、守良がやってきて。
「あら、守良さん。あなたも一緒にどう?おいしいお菓子が手に入りましてよ。」
お妃様は楽しそうに話されました。
「いえ。今日はいいです。そしてこれからも、、、、」
王子は小さく笑いました。
「、、、どういう意味ですか?」
お妃様は、不思議そうな顔でお尋ねになりました。
「こういう意味ですよ。」
そして王子は、腰に刺さった剣を鞘から抜き、一気にお妃様に切りかかりました。
とても不愉快な音がして、お妃様は、お命を落とされたのです。
「おまっ!!!お前何をしっ、、、、、、」
王様は言い終わる前に、自分の喉に冷たいものを感じたのです。それは王子の剣の切っ先でした。
「僕は、やりたいことをやってるよ。あの方の指示どうりに動けば、この国は僕のもの。
だけど、あなた方がいては駄目なんだ。だからこの手で始末する。」
再び不愉快な音がして、王様とお妃様はお命を落とされました。
そこには、返り血を浴びて服を汚した、王子が立っていました。
そして、突然狂ったように。
「あはははははははははっきゃはははは」
笑い出したのでした。
「これで、全てが、全てが僕のものっ!!」
「そんなに喜びおって。どれもこれも全部アタシのお陰じゃないかい。」
柱の向うから。年老いた女が出てきたのでした。
「魔女、、、、いつから?」
「アンタがココに来る前さ。」
「見てたでしょう?僕はこの手で殺ったのです。」
「あぁ。でも、急いで隠れたほうがいい。もうすぐ姫がやってくるよ。」
西の魔女と、王子は足早に、その場を去ったのでした。
二人の亡骸をそのままにして。
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