光と雫




ひどい、、、ひどい、、ひどい」



私は、どうしていいのかわからずに、あの場を飛び出してしまった。

戦争なんてしたくない。



戦争なんて、、、、、


もう疲れた


私は、早く帰りたかった。走る元気も無いけれど。


「おかえりぃ〜」


少し先から声がした。

「、、、ま、、、、お兄様」


私は、駆け出していた。疲れなんて吹っ飛んだ。




私は、兄の前までたどり着くと、


「はぁ、、様、、はぁ、、、お兄様、、、」



「少し落ち着きなよ。」


しばらくの沈黙の後





「お兄様、、、戦争なんてやめましょう!!!!!ハレルヤ国を潰す理由がわからない。」



「理由、、、? あるよ。

   雫、僕たちの世界は何のためにあるのか知ってるかい?」

「下界にすんでいる、人間たちの世界の天気のため、、、?」


「そう。   では、人間が生きるために必要としているものは?」


「食べ、、もの?」



「そう。それを育てるにはね、水が必要らしいんだ。だから晴れなんて要らない。」


「わかるだろう?」






それを聞いたとき、やっぱり戦争は必要なんだと思った。



「ちがうっ!!」



また、別の声がした。




光と、晴雨さんが立っていた。




声の主は晴雨さんだった。



「もちろん、食物を育てるには水も必要だけど、光も必要なのよ。」



「お前に何がわかる?」


挑戦的な兄さんの声。

「何がって、こっちの台詞よ、、、人間の私が言うんだから間違いない!」



そのとき、ガッと肩をつかまれ、首に腕を回されて、喉元に何か突きつけられた。


「、、、!!!    兄、、、様?」



----------------  ナ イ フ っ ! !













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