光と雫




一度戻りましてこちら、光や雫の天界です。






「何言われるんだろう。」



光と雫、同時に呟き顔を見合わせた。










「何言われるんだろう。」

小さく言ったつもりだし、それに私一人だけの声かと思ったらそうじゃない。 誰の声?

隣に居る奴の声



こう言うところがやっぱり双子なのかしら。


呟きは私一人のものじゃなく私と雫のものになった。



顔を見合わせ思わず噴出す。


「本当に、何なんでしょうね?」
雫が笑顔で言った。
「そうよね。『二人だけで、歩いて来い』なんて。どれだけ苦労してると思ってんの」





西の魔女から手紙が届いたのは、2日前で、、、、

「大切な話があるのじゃ。二人とも気付いておるが
お互いにその事については話しておらんじゃろ。実は紹介したい娘が一人おる。」







多分、兄達のやり取りの事であろう。

それに、この森の中を歩いて進むのは、動きやすい格好が良いだろうと、今日はフリフリドレスはあきらめた。大好きなのに。



一応舗装はされている森の道だが少々歩きにくい。そして何より、遠い。




「どのくらい歩いたのかしら?」
「道を間違えていなければ、もうすぐだと思います。」
雫は私に対して少々近寄りがたいと思っているのだろうか?
なぜ敬語なのか訳がわからない。



「あっあれじゃないですか?」
「普通だなぁ。」


そう。本当に普通の一戸建って感じ。もうちょっと無気味かと思っていたけれど。



家の玄関の前に二人立っていた。一人は西の魔女、もう一人は同い年ぐらいの少女だった。













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