光と雫




なんとなく。なんとなく、、、。解っていた気がする。


だって、物心ついたときから一緒にいる兄のことだもの。


確かに、独占欲が強いと言うか、ワガママで、自分の思い通りに事を進めたがるというか、
私がいくつの時から、この国の王子として西の魔女に造られたのか知らないけれど。







そんな事を。一人で考えてた。
別に、ハレルヤ王国には何の情も無かった。だって私はアマダラ王国の姫ですもの。
同じ空の上の世界の者同士だけれど、相手は「晴れ」という、人間の世界の「天気」というものを支配し、対する此方は「雨」という同じく「天気」を支配していた。何かの書物で読んだことがある。「晴れと、雨(人間の世界の上での表記のしかたであるが)は全く正反対のものである。」と。これが正しいものかは解らない。間違いかもしれない。

最初は、正しいと思った。だから両国は仲が悪いのだと思ったから。

だけど、情も無かった。という「〜た」という過去形。


今は、あの書物は間違っていると思う。だって、、、、、





本当の血のつながった兄と、双子の片割れが、ハレルヤ王国にいたなんて。もとは私だって、ハレルヤの姫あったんだもの。




そんな、大切な国と、私が今「姫」として、いる国は争おうとしているなんて。


それも、血のつながっていない偽者の造られた

兄の所為で、、、、、、








back/top/next