光と雫




あの時、、、、、



兄に喉元にナイフを突きつけられたとき、、、、



本当に殺されるのかと思った。





彼からは殺気の様なドロドロした異様なオーラがでていたようなきがする。


こんな兄なんて初めてみた。




初めて、、、、?


ううん。

初めてなんかじゃない。


最初から、私とあの人が出会ったときから、あんな目で見られていたような気がする。










「お母様、この方はどなた?」


当時四歳だった私。


私の兄との記憶はココからである。


「このかたは、あなたのお兄様ですわよ。」


「オ、、、ニイ、、サマ?」


「そう。」



兄の瞳はどこか遠くを見ているようなそんな感じで。


どこか寂しそうな冷たい瞳をしていた。




「こんにちは。はじめまして。君が雫だね。」

「、、、はい。」






次の日、城の廊下を歩いていると自分の部屋から、何かが壊れるような音がしていた。

「、、、、なに?」

恐る恐る、扉を開けてみると、背中が見えた。

「お、、兄様、、、?」

中で、一人の男の子が、自分のおもちゃを叩き、投げつけ、壊している。
振り返った彼は、

「、、、、何か文句でもあるのか?」

冷たくそして、押さえつけるように言った。

「いえ、、、ただ、、、それは私のおもちゃでしょう?」

言ったとたんに、ヒュッと音がして、私の耳の横を人形が飛んでいった。

彼が投げつけたのだ。

「、、、、お前のか?、、、、お前、将来この国の王になる僕ががしていることを、否定するのか?」

気がつけば恐怖で震えていた。

「そんな、、、、つもりでは、、、ありませ、、、」

彼は、ポケットからカッターを取り出し、カチカチと音を立てて刃を出して、私に
歩み寄ってきた。

「そうだろ?」

きっ、と、私の首もとにそれを突きつけた。

彼の瞳は、忘れられない、恐ろしい印象。
















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