――――――ここは、私達が住んでいる地上よりも、遠くはなれた空の上、天界。 雲の上に、その世界はある。天界は二つの国に別れている。太陽の国"ハレルヤ国" 雨の国"アマダラ国"二つの国はそれぞれ天気を操る力をもっている。そして、この二つの世界は仲が悪かった。二つの国の、ちょうど真中かたりにある、天気会議所。そこでは、週に1度、今週1週間の天気の会議が開かれる。そして、毎週もめごとが起こっている場所。なぜなら、二つの国は同じ天界にいながら、仲が悪かったからだ。――――――






「ねぇ、お父様、私を天気会議に連れていってください。お願いです!一度この目で見てみたいのですわ。」
ハレルヤ国の姫。光(ひかり)は父、つまりハレルヤ国の王に会議所に連れていってほしいと、すがっていた。
「お前、いくつになった?」
「今日で14ですわ。」
「そうか、、、、。」
光はなぜか、王の顔が青白く見えた。
「まぁいい。特別に連れていってやろう。でも、もし会議が長引くようなことがあったら、お前は先に城にもどるのだぞ。なんせ今日はお前の誕生パーティだからな。国の者が集まる日だ。」
「ありがとう、お父様!!」
光はキュッツと王を抱きしめ、部屋に戻っていった。 

     ―――――これが、光の運命の出会いへの、扉を開けてしまうとは、光は思いもしなかった。    


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